画期的な医薬品は、世界中の病気の方に届けられております。
画期的な薬剤ほど高い価値・値段がつけられて、企業はその利益で次の医薬品を開発する、そんなサイクルです。
2017年、画期的な医薬品として世界中で使われていた医薬品をまとめてみました。
- 1 20位 コパキソン (一般名:グラチラマー:Teva Pharmaceutical Industries Ltd)
- 2 19位 シムビコート (一般名:ブデソニド・ホルモテロール:アストラゼネカ)
- 3 18位 ステラーラ(一般名:ウステキヌマブ:ジョンソン&ジョンソン)
- 4 17位 エプクルサ(一般名:ソホスブビル/ベルパタスビル配合錠:ギリアド・サイエンシズ)
- 5 16位 オプジーボ(一般名:ニボルマブ:小野薬品工業)
- 6 15位 アバスチン(一般名:ベバシズマブ:ロシュ)
- 7 14位 ヒューマログ(一般名:インスリン リスプロ:イーライリリー)
- 8 13位 ハーセプチン(一般名:トラスツマブ:ロシュ/中外製薬)
- 9 12位 ジャヌビア(一般名:シタグリプチン:メルク)
- 10 11位 リリカ(一般名:プレガバリン:ファイザー)
- 11 10位 セレタイド(一般名:サルメテロール・フルチカゾン:GSK)
- 12 9位 ノボラピッド(一般名:インスリン・アスパルト:ノボノルディスク)
- 13 8位 リツキサン(一般名:リツキシマブ:ロシュ)
- 14 7位 エリキュース(一般名:アビキサバン:ファイザー)
- 15 6位 イグザレルト(一般名:リバーロキサバン:バイエル)
- 16 5位 レミケード(一般名:インフリキシマブ:セントコア/田辺三菱製薬)
- 17 4位 ハーボニー(一般名:レジパスビル/ソホスブビル:ギリアドサイエンシズ)
- 18 3位 エンブレル(一般名:エタネルセプト:ファイザー)
- 19 2位 ランタス(一般名:インスリン グラルギン:サノフィ)
- 20 1位 ヒュミラ(一般名:アダリムマブ:アッヴィ)
20位 コパキソン (一般名:グラチラマー:Teva Pharmaceutical Industries Ltd)
コパキソンは、Teva Pharmaceutical Industries Ltd.が開発した多発性硬化症の再発を予防する皮下投与注射剤です。
多発性硬化症領域で最も繁用されている薬剤のひとつであり、世界50ヵ国以上で承認されています。
日本では武田薬品工業で製造販売されております。
19位 シムビコート (一般名:ブデソニド・ホルモテロール:アストラゼネカ)
シムビコートは、気管支喘息の治療に用いられるステロイドとアドレナリンβ刺激薬の配合剤。
吸入ステロイド喘息治療剤ブデソニドに気管支拡張薬であるホルモテロールを配合し、同時に吸入できるようにした合剤。
日本ではアステラス製薬販売でシムビコートタービュヘイラー(EU&USA:Symbicort)として2010年1月に発売。
18位 ステラーラ(一般名:ウステキヌマブ:ジョンソン&ジョンソン)
ヒト型抗ヒトIL-12/23p40モノクローナル抗体製剤。
日本においては乾癬、クローン病に対して治療適応。
17位 エプクルサ(一般名:ソホスブビル/ベルパタスビル配合錠:ギリアド・サイエンシズ)
非代償性肝硬変と直接作用型抗ウイルス剤治療不成功のC 型肝炎ウイルス感染症患者に対する治療薬。
ホスブビルは、2015 年3 月にソバルディ®錠400mg として承認された核酸型NS5B ポリメラーゼ阻害剤。
NS5A 阻害作用を有する新有効成分であるベルパタスビルを配合。
現在米国及びEU 等において承認。
16位 オプジーボ(一般名:ニボルマブ:小野薬品工業)
悪性黒色腫治療で当初承認。
後に非小細胞肺癌・腎細胞癌に適用拡大された。
ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体製剤。
当時の京都大学医学部の本庶佑博士の研究チームが開発に貢献しノーベル賞受賞。
15位 アバスチン(一般名:ベバシズマブ:ロシュ)
血管内皮細胞増殖因子(VEGF)に対するモノクローナル抗体。
VEGFの働きを阻害することにより、血管新生を抑えたり腫瘍の増殖や転移を抑えたりする作用を持つ。
分子標的治療薬の一つであり、抗がん剤として使用されるほか、加齢黄斑変性や糖尿病性網膜症の治療薬として期待されている。
14位 ヒューマログ(一般名:インスリン リスプロ:イーライリリー)
超速攻型インスリン製剤。
B鎖のアミノ酸について、28番目のプロリンをリジンに29番目のリジンをプロリンに組み換えたもの。
13位 ハーセプチン(一般名:トラスツマブ:ロシュ/中外製薬)
HER2過剰発現が確認された乳癌および胃癌に対する治療薬。
ヒト癌遺伝子HER2/neu(c-erbB-2)の遺伝子産物であるHER2蛋白に特異的に結合する事で抗腫瘍効果を発揮する。
癌の増殖などに関係する特定の分子を狙い撃ちする分子標的治療薬。
12位 ジャヌビア(一般名:シタグリプチン:メルク)
DPP-4阻害薬に分類される経口血糖降下薬。
DPP-4はインクレチンの分解に関係する酵素であり、これを阻害することで、高血糖時のインスリン分泌を高めて血糖値を低下させるので、2型糖尿病の治療薬として利用されている。
11位 リリカ(一般名:プレガバリン:ファイザー)
神経障害性疼痛の治療薬。
日本では2010年より商品名リリカで、ファイザーより製造販売されている(エーザイが販売提携)。
10位 セレタイド(一般名:サルメテロール・フルチカゾン:GSK)
気管支喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療に用いられる配合剤。
グラクソ・スミスクライン(GSK)が同社の長時間作用性β2刺激薬キシナホ酸サルメテロール(商品名セレベント)と吸入ステロイド喘息治療剤プロピオン酸フルチカゾン(商品名フルタイド)を配合し、同時に吸入できるようにした合剤。
日本で商品名アドエア(Adoair)。
9位 ノボラピッド(一般名:インスリン・アスパルト:ノボノルディスク)
超速攻型インスリン製剤。
8位 リツキサン(一般名:リツキシマブ:ロシュ)
抗ヒトCD20ヒト・マウスキメラ抗体からなるモノクローナル抗体。
分子標的治療薬のひとつとして抗がん剤・免疫抑制剤などとして使用。
世界でベストセラーの抗がん剤となっている。
7位 エリキュース(一般名:アビキサバン:ファイザー)
経口投与が可能な抗凝固剤の1つ。直接Xa因子阻害薬に分類。
当初の承認は心房細動患者の血栓症予防であったが、静脈血栓塞栓症の治療と再発予防について追加承認。
6位 イグザレルト(一般名:リバーロキサバン:バイエル)
経口抗凝固薬の一つである。
最初に開発された直接第Xa因子阻害薬。
5位 レミケード(一般名:インフリキシマブ:セントコア/田辺三菱製薬)
抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体。
インフリキシマブの適応として、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、ベーチェット病によるぶどう膜炎、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症、強直性脊椎炎、腸管型ベーチェット病、神経型ベーチェット病、血管型ベーチェット病、川崎病。
4位 ハーボニー(一般名:レジパスビル/ソホスブビル:ギリアドサイエンシズ)
C型肝炎ウイルス(HCV)感染症の治療薬。
ウイルス由来NS5A阻害薬レジパスビル(LDP)とヌクレオチドアナログの一つであるNS5Bポリメラーゼを阻害薬ソホスブビル(SFV)の配合剤。
HCVジェノタイプIに対するIFNフリーの経口薬として販売。
3位 エンブレル(一般名:エタネルセプト:ファイザー)
関節リウマチなどの膠原病・自己免疫疾患の治療薬。
可溶性炎症性サイトカインの一つである腫瘍壊死因子(TNF)に結合して作用を阻害する。
2位 ランタス(一般名:インスリン グラルギン:サノフィ)
持効型インスリン。
5時間後から安定した血中濃度となり、以後24時間以上一定濃度を維持する。
1位 ヒュミラ(一般名:アダリムマブ:アッヴィ)
ヒト型抗ヒトTNF-αモノクローナル抗体製剤。
抗体成分である蛋白配列が完全ヒト由来であるため、先行のキメラ抗体製剤よりも理論的に生体適合性が高いとされる。
年間売上2兆円を超える超大型製品。