特定機能病院の算定要件にいよいよフォーミュラリー策定か?
こんにちは!コロスケです!
今日は「特定機能病院の算定要件にいよいよフォーミュラリー策定か?」についてです。
なぜこのテーマについて触れるのか?については、こんな流れからきております。
- 国の医療費削減に向けてフォーミュラリーが期待されている
- 院内・地域フォーミュラリーともに少しずつ動き始めている
- 新宿にて地域フォーミュラリーの動きが出てきている。
- そして今回、厚労省からも動きが出てきるいる。
フォーミュラリーってなんやねん。という方は過去の記事を参照ください!
フォーミュラリーの浸透度 こんにちは!コロスケです。今日は短い記事ですけど、「フォーミュリーの浸透度」についてご紹介します。 「フォーミュラリーの浸透度」について改めてご紹介する背景で[…]
では一体、今回の動きはどんな動きなのでしょうか?
厚生労働省はきょう12月13日の中医協総会に、特定機能病院入院基本料の算定要件としてフォーミュラリの作成および維持を行う体制を評価する考え方を提案する。
同省は、策定時のエビデンスの収集・分析による適正な評価の実施や、新薬発売のタイミングなどで見直しが必要なことから、一定の体制が必要と判断した。
地域の“拠点”と言える特定機能病院にフォーミュラリを導入することで、地域に標準治療を波及させ、地域での医薬品の適正使用が推進される姿を描く。
(引用:ミクスより)
つまり、厚労省は特定機能病院に院内フォーミュラリーを策定しなさい、と。
医療費の問題は待ったなし、一気に国も動き始めましたねー。
特定機能病院って?
ところで、特定機能病院ってご存知ですか?
簡単にポイントだけご紹介いたします。
●特定機能病院とは
一般の病院などから紹介された高度先端医療行為を必要とする患者に対応する病院として厚生労働大臣の承認を受ける。
一般の病院としての設備に加えて集中治療室、無菌病室、医薬品情報管理室を備え、病床数400以上、16以上の診療科、来院患者の紹介率が30%以上であることを条件としている。
2016年4月以降は、紹介状を持たない初診患者から選定療養費として5,000円(歯科は3,000円)以上の金額を徴収することが特定機能病院の義務となった。救急医療を提供することは義務付けられていない(救急医療の提供義務は地域医療支援病院)。
診療報酬の優遇措置を受けられるほか、重症認定を受けている難病患者が特定機能病院で治療を受けた場合に発生する保険診療内の一部自己負担額は公費扱いとなる
(wikipediaより)
平成31年4月時点、特定機能病院とは全国で86病院承認されております。
その多くは全国の大学病院と、国立のがんセンターです。
東京女子医大は算定取り消しになってそのままかと。こちらが一覧です。
- 旭川医科大学病院:
- 札幌医科大学附属病院:
- 北海道大学病院:
- 弘前大学医学部附属病院:
- 岩手医科大学附属病院:
- 東北大学病院:
- 秋田大学医学部附属病院:
- 山形大学医学部附属病院:
- 福島県立医科大学附属病院:
- 筑波大学附属病院:
- 自治医科大学附属病院:
- 獨協医科大学病院:
- 群馬大学医学部附属病院:
- 埼玉医科大学病院:
- 防衛医科大学校病院:
- 千葉大学医学部附属病院:
- 国立がん研究センター東病院:
- がん研究会有明病院:
- 杏林大学医学部付属病院:
- 慶應義塾大学病院:
- 国立がん研究センター中央病院:
- 国立国際医療研究センター病院:
- 順天堂大学医学部附属順天堂医院:
- 昭和大学病院:
- 帝京大学医学部附属病院:
- 東京医科歯科大学医学部附属病院:
- 東京医科大学病院:
- 東京慈恵会医科大学附属病院:
- 東京大学医学部附属病院:
- 東邦大学医療センター大森病院:
- 日本医科大学付属病院:
- 日本大学医学部附属板橋病院:
- 北里大学病院:
- 聖マリアンナ医科大学病院:
- 東海大学医学部付属病院:
- 横浜市立大学附属病院:
- 新潟大学医歯学総合病院:
- 富山大学附属病院:
- 金沢医科大学病院:
- 金沢大学附属病院:
- 福井大学医学部附属病院:
- 山梨大学医学部附属病院:
- 信州大学医学部附属病院:
- 岐阜大学医学部附属病院:
- 静岡県立静岡がんセンター:
- 浜松医科大学医学部附属病院:
- 愛知医科大学病院:
- 名古屋市立大学病院:
- 名古屋大学医学部附属病院:
- 藤田医科大学病院:
- 滋賀医科大学医学部附属病院:
- 京都大学医学部附属病院:
- 京都府立医科大学附属病院:
- 大阪医科大学附属病院:
- 大阪市立大学医学部附属病院:
- 大阪国際がんセンター(旧大阪府立成人病センター):
- 大阪大学医学部附属病院:
- 関西医科大学附属病院:
- 近畿大学医学部附属病院:
- 国立循環器病研究センター:
- 神戸大学医学部附属病院:
- 兵庫医科大学病院:
- 奈良県立医科大学附属病院:
- 和歌山県立医科大学附属病院:
- 三重大学医学部附属病院:
- 鳥取大学医学部附属病院:
- 島根大学医学部附属病院:
- 岡山大学病院:
- 川崎医科大学附属病院:
- 広島大学病院:
- 山口大学医学部附属病院:
- 徳島大学病院:
- 香川大学医学部附属病院:
- 愛媛大学医学部附属病院:
- 高知大学医学部附属病院:
- 九州大学病院:
- 久留米大学病院:
- 産業医科大学病院:
- 福岡大学病院:
- 佐賀大学医学部附属病院:
- 長崎大学病院:
- 熊本大学医学部附属病院:
- 大分大学医学部附属病院:
- 宮崎大学医学部附属病院:
- 鹿児島大学病院:
- 琉球大学医学部附属病院:
以上が特定機能病院一覧です。
厚労省はこれらの病院での院内フォーミュラリー策定を提案しているんです。
特定機能病院入院の算定要件です。
特定機能病院 院内フォミュラリーのイメージ
特定機能病院での院内フォーミュラリーとはどのようなイメージなのでしょうか?
同省は、“使用ガイド付きの医薬品集”として、診療報酬上にフォーミュラリを導入することを提案した。
運用イメージとして、病院薬剤師が、「有効性、安全性、経済性」に関するエビデンスを収集、分析・評価。医師と協議してフォーミュラリ案を検討。
薬事委員会での審査を経て決定する。第一選択薬でない治療薬を選択した際に、処方オーダー画面でアラートが鳴るなど、注意喚起することも想定する。
同種同効薬の新薬が発売されたタイミングなどで、アップデートの必要性も指摘した。
フォーミュラリの策定領域については、PPIやARBなどのように、複数の同種同効薬が同じクラスにある場合や、後発品・バイオシミラーがある領域をあげた。
実際、地域フォーミュラリを導入する形県の地域医療連携推進法人・日本海ヘルスケアネットに属す日本海総合病院では、後発品のないネキシウムの処方量がフォーミュラリ導入後に減少するなどの効果も報告されるなど、一定の効果もあがっている。
(引用:ミクスより)
現在80の特定機能病院のうち21.3%(17施設)が導入しており、まだまだ浸透していない状況です。
ここからほぼ強制的に特定機能病院はフォーミュラリーが導入されるわけです。
これらの特定機能病院は、地域への影響は全くないわけではないでしょう。
都市部は特定機能病院だけ院内フォーミュラリー導入だけでは浸透度が懐疑的かもわかりません。新宿フォーミュラリーのような取り組みが効果的でしょう。
一方で1県1大学病院のような地域では影響が大きいでしょう。
今後ますます、抗アレルギー薬、インフルエンザ薬、PPI市場からどのような薬剤がターゲットになっていくのか
特定機能病院だけでなく、どこまでの市中病院まで拡大していくのか、
新たな地域フォーミュラリーを展開する施設は出てくるのか、
今後も引き続き要チェックです!!