ギリアド・サイエンシズが炎症性疾患事業を立ち上げ
こんにちは!コロスケです!
本日は「ギリアド・サイエンシズが炎症性疾患事業を立ち上げ」についてご紹介いたします。
なぜ、このテーマについてご紹介する理由は下記の通りです。
- 製薬企業の社員として、新規事業立ち上げの情報はチェックすべき項目であるから
- チェックすべき理由は、人員削減のトレンドの中、事業立ち上げは人を増やす話題であるから
その前にギリアド・サイエンシズについて整理してみます。
ギリアド・サイエンシズ
ギリアド・サイエンシズは1987年に米国で設立された、まだ歴史の浅い会社です。
しかしながら2018年度決算では、世界で12番目の売上高の大きい企業です。
2015年にはグローバルランキングで6番目に飛躍し、小規模ながら世界的企業に躍進した会社です。
日本法人設立は2012年。営業を開始したのが2015年だったと思います。
C型肝炎治療薬「ソバルディ」「ハーボニー」の製品を市場に投入し、一躍大企業の仲間入りを果たしました。
現在の製品は下記の通りです。
●B型・C型肝炎治療薬
- ソバルディ
- ハーボニー
- ベムリディ
- エプクルーサ
●HIV治療薬
- 「ビリアード®錠 300mg」
- 「エムトリバ®カプセル 200mg」
- 「ツルバダ®配合錠」
- 「スタリビルド®配合錠」
- 「ゲンボイヤ®配合錠」
- 「デシコビ®配合錠 LT/HT」
- 「ビクタルビ®配合錠」
●歴史
●2015年 | |
3月 | ソバルディ®錠400mgがジェノタイプ2型C型慢性肝炎治療薬として承認取得 |
5月 | ソバルディ®錠400mg発売 |
7月 | ハーボニー®配合錠がジェノタイプ1型C型慢性肝炎治療薬として承認取得 |
9月 | ハーボニー®配合錠発売 |
●2016年 | |
12月 | ベムリディ®錠25mgがB型慢性肝疾患治療薬として承認取得 |
●2017年 | |
2月 | ベムリディ®錠25mg発売 |
3月 | ソバルディ®錠400mgがジェノタイプ3~6型C型慢性肝炎治療薬として適応拡大承認取得 |
●2018年 | |
2月 | ハーボニー®配合錠がジェノタイプ2型C型慢性肝炎治療薬として適応拡大承認取得 |
●2019年 | |
1月 | 日本たばこ産業とのライセンス契約の終了に伴いHIV感染症治療薬6製品 「ビリアード®錠 300mg」「エムトリバ®カプセル 200mg」「ツルバダ®配合錠」 「スタリビルド®配合錠」「ゲンボイヤ®配合錠」「デシコビ®配合錠 LT/HT」に関する情報提供活動を開始 |
エプクルーサ®配合錠が、C型非代償性肝硬変および直接作用型抗ウイルス療法(DAA)治療不成功の患者さんに対するC型肝炎治療薬として承認取得 |
このように、肝炎事業に加え、近年HIV事業を日本でも開始しました。
そこに今回、「炎症性疾患事業」も加わることになりました。
JAK1阻害薬「フィルゴチニブ」
炎症性事業疾患を立ち上げることになったのは、経口JAK1阻害薬フィルゴチニブ(一般名)を国内申請することになったからです。
このフィルゴチニブについては、エーザイと販売提携契約を締結しました。
製造販売承認はギリアドが保有、販売はエーザイが担当し、両社共同で情報提供・収集活動となるようです。
ギリアドの炎症性疾患事業に関しては、事業部門長が1月に着任し、本格的に組織作りを進目、MR数は約20人とする方向のようです。
すでに求人は終了しているか、これから応募かはわかりませんが要注目です。
現在申請中の関節リウマチ適応ですが、国内フェーズ3段階には
- 潰瘍性大腸炎
- クローン病
- 乾癬性関節炎
なども開発中のようです。
エーザイと手を組んだのは、JAK阻害薬の熾烈な競争が原因でしょう。
JAK阻害薬
今回ギリアド・サイエンシズがエーザイと販売提携を締結しました。
その背景には、JAK阻害薬の熾烈な競争を想定しているからと考えられます。
JAK阻害薬とは、どのような薬剤なのでしょうか?
以前のこちらの記事でまとめております。
全国630店舗以上!もみほぐし・足つぼ・ハンドリフレ・クイックヘッドのリラクゼーション店【りらくる】 MRなら知っておきたい「JAK阻害薬」(更新日:2020年9月25日) MR[…]
まとめ
本日は「ギリアド・サイエンシズが炎症性疾患事業を立ち上げ」についてご紹介しました。
やはり、以前の予想通り、ギリアド・サイエンシズで事業立ち上げがありました。
MRの皆さんは、今後どの領域のパイプラインが豊富であるのか?
ゲームチェンジャーになる薬剤は?など考えながら、
減少していくイス取りゲームのイスを探していく「先の見る力」を養っていく必要があるかもしれませんね。