【製薬・MRブログ】厚生労働省が病院フォーミュラリーに関する議論を開始
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(更新日:2020年11月16日)




✔︎ 本日の内容
- フォーミュラリーってなに?
- いつ頃に、どのような影響があるの?
このような記事についてご紹介いたします。
フォーミュラリーとは?
今回、フォーミュラリーに関するブログを書いた背景です。
✔︎ 本日の背景
- 厚生労働省が2022年の診療報酬改定に関する議論を開始したこと
- 議論の中に、病院フォーミュラリーの取り扱いが入っているようだ
- 前回の診療報酬改定時では、フォーミュラリー算定は見送られていた
細かいことは分かりませんが、何にも知らないMRさんが抑えておくべきポイントは
- フォーミュラリーが浸透すればするほど新薬メーカーは向かい風
- 特にプライマリー領域MRにとっては向かい風
- フォーミュラリーの動きをチェックしながら、スペシャリティ・オンコロジー領域にシフトした方が良いかも
ってところがポイントです。
フォーミュラリーについて

フォーミュラリーを知らない人に向けて、です。
✔︎ フォーミュラリーとは
フォーミュラリーとは「推奨標準治療薬」=『最も有効で経済的な医薬品の使用方針』のこと
海外では、治療の標準化を目的に各医療機関で使用されている
日本では、増大する医療費の削減を目的に、社会保障審議会等でフィーミュラリーの導入が推奨されている
よって国内の病院や地域において、薬効分類によってはフォーミュラリーを作成・導入されている
ざっくり言うと、これがフォーミュラリー。
✔︎ フォーミュラリーのメリット
- 患者さんにとっては、有効であり経済的な薬剤が導入されること
- 病院のメリット:後発品使用促進、採用数の整理、医療費削減
- エビデンスを元に作成するので、リスク管理の向上
- 専門外の医師にとっては、参照になる
✔︎ フォーミュラリーのデメリット
- お医者さん:処方薬の制限に対する懸念
- 製薬会社:薬効群によっては、採用・処方が鈍化、売上減少
簡単に言うと、生活習慣病・プライマリーの領域において、
「新薬を使う前に、確固たるエビデンスのある薬剤の後発品を使えよ」
って流れです。
フォーミュラリーは、大きく2つに分かれます。
- 院内フォーミュラリー
- 地域フォーミュラリー
です。
院内フォーミュラリー
院内フォーミュラリーとは、病院独自の「医薬品使用ガイド」です。
地域の基幹病院から大学病院まで、プライマリー領域のフォーミュラリーを作成するムーブメントは確実に起きております。
✔︎ 院内フォーミュラリーの流れ
- 対象となる薬効群の治療効果や安全性を事前評価する
- 対象薬効群の院内フォーミュラリーを作成する
- 院内で審議・承認
このような流れです。
対象となっている薬効分類群は、医療基幹ごとに異なっているようです。
✔︎ 院内フォーミュラリー:代表的な薬効群
- フィブラート系薬:高脂血症(リピディルなど)
- ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬:高血圧(アルダクトン、セララ)
- 抗インフルエンザ薬:タミフルなど
- ACE阻害薬・ARB:ブロプレス、ディオバン、オルメテック
- PPI・P-CAB:タケプロン、タケキャブ、ネキシウム
- キサンチンオキシダーゼ阻害薬:高尿酸血症
- 抗ヒスタミン薬:アレグラ、タリオン、ザイザル
✔︎ 院内フォーミュラリー:狙われている真っ只中
- OAB治療薬:「ウリトス/ステーブラ」、
- NK1受容体拮抗型制吐薬:「イメンド」(アプレピタント)
- 5-HT3受容体拮抗型制吐剤:(アロキシ、カイトリル)
- ビスホスホネート製剤:(アクトネル、ベネット、ボノテオ)
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs):「セレコックス」
- インスリン:「ヒューマログ」
- EPO製剤:(エポジン、ネスプ)
- G-CSF製剤:(グラン、ジーラスタ)
- 高リン血症治療薬:
- 神経因性疼痛治療薬:「リリカ」
簡単な例で言うと
●インフルエンザ:ゾフルーザ使う前にタミフルの後発品を使えよ
●PPI:いきなりネキシウム使うなよ
ということです。
地域フォーミュラリー
このフォーミュラリーの流れを、地域ごとに運用して行こう、って流れが地域フォーミュラリーです。
この流れは、都内の大学病院を多く抱える新宿区でも起きております。
地域フォーミュラリーの先駆けが「日本海ヘルスケアネット」です。
✔︎ 日本海ヘルスケアネットとは
- 山形県酒田市の取り組み
- 地域医療連携推進法人「日本海ヘルスケアネット」がちい
- 地域全体で連携(病院機構・病院・調剤薬局・診療所)
山形県酒田市は地域全体で取り組んでおります。
この中で、地域フォーミュラリーのメリットを以下のように発表されております。
✔︎ 地域フォーミュラリーのメリット
- ポリファーマシーの削減
- 医療費負担減、患者負担減
- 地域全体での使用医薬品の収束
- 薬剤費節減、在庫節減
- 地域連携の加速、管理の向上
つまり、医薬品メーカーの視点で見てみると「多品種少量在庫が見直される」わけです。
同種同効品であれば、選択肢は絞られていく取り組みになってくるのです。
時代はスペシャリティケア領域
医薬品メーカーで働く人、MRさんにとっては、どのような未来が予想できるのでしょうか?
想像できる未来は「フォーミュラリーの対象となるような疾患群・薬効分類群で働いていることがリスク」ってことです。
これは容易に想像できます。
以前からも述べておりますが、これからの時代は確実に「スペシャリティ・オンコロジー領域」です。
現在プライマリー領域で働いている人は、どれだけ会社に評価されていても、業界全体の中では評価されない可能性はあります。
一度「SAMUAI JOB=JACリクルートメント」に登録をして、現段階の自分のポテンシャルを聞いてみると、心地よい焦りが生まれるのでおすすめです。
まとめ
本日のまとめです。
✔︎ 本日の内容
- フォーミュラリーってなに?
- いつ頃に、どのような影響があるの?
プライマリーMRを駆逐するかもしれないフォーミュラリー
2022年には、診療報酬で評価される可能性があります。
後発品の使用が促進したように、一気に浸透する可能性はあります。
それまでの1年足らずの間で、予想できる未来に向けて対策を打つ方が賢い選択です。