【小野薬品社員逮捕!】法令遵守・コンプライアンス違反は企業体質の問題
(更新日:2021年1月30日)
「オプジーボ」で有名な小野薬品工業の営業社員が贈収賄で逮捕されました。
製薬企業にとっては衝撃的なニュースです。
企業の法令遵守・コンプライアンス違反は、営業社員一個人の問題ではなく企業体質ではないの? 僕は思っております。
✔︎ 本記事の内容
- 小野薬品の贈収賄事件とは?
- 製薬企業の営業現場のコンプライアンス意識
- 会社を変えるのは「僕、私、アナタ、ミンナ」
✔︎ 本記事の信頼性
私自身、下記のテーマで情報発信をしております。

小野薬品の営業社員が贈収賄で逮捕
製薬企業の小野薬品工業の社員が贈収賄で逮捕されました。
● 小野薬品工業の社員が逮捕されたニュースとは

2017年以降、2018年3月、そして2019年11月にも悪いことをしていた可能性があるようです。

事件の舞台は、三重大学病院です。
臨床麻酔部の医師、小野薬品工業の社員2名が関わった事件です。

小野薬品の営業社員からの薬剤発注の依頼を受けて、現金200万円を振り込ませた疑いです。
2018年3月:200万円
2019年11月:150万円
振り込まれた翌月以降に、薬剤の使用実績や購入量が急増しました。
三重大学麻酔科をめぐる事件
三重大学の麻酔科をめぐる事件が立て続けに明らかになっております。
麻酔科の医局を退職する医師も多く、手術に影響も出てきているとの報道もあります。
● 三重大学臨床麻酔科 カルテ改ざん
2018年4月~20年3月、三重大学の麻酔科の医師が、実際には使っていない薬剤「ランジオロール塩酸塩」を患者に投与したかのように約2200件のカルテを改ざんし、診療報酬計約2800万円を不正に請求していたそうです。
元教授に指示だったと報道されております。
● 三重大学臨床麻酔科 日本光電の寄付で飲食
三重大学の麻酔科の教授が別団体を立ち上げ。
三重大学病院の医療機器納入で便宜を図った見返りとして、日本光電工業側に現金200万円を同団体の口座に振り込ませていたようです。
その寄付のお金で飲食をしていたとの報道です。
製薬企業のコンプライアンス意識
製薬企業はどの会社も厳しいコンプライアンス意識を持っております。
しかしながら実際の営業現場では「温度差」があるのではないでしょうか?
営業現場の第一線でも、徹底したコンプライアンスを守っている企業もおります。
一方で、いまだにコンプラアンスを無視した営業活動をしているMRさんもいると聞きます。
なぜ、この差が生まれるのかを考察したいと思います。
管理職のコンプラアインスに対する意識
営業現場での法令・コンプライアンスの遵守を徹底するためには、管理職改革が必要だと思っております。
営業マンがコンプライアンスを遵守しない理由は、直属の上長にも原因はあるワケです。
直属の上長が、コンプライアンスを無視して営業成果を出してきたのであれば、なおさら最悪な事態です。
コンプライアンスを無視した営業マンを営業課長にしてしまうのは、営業本部長や営業支店長が同系統だからなのです。
そのような営業マンを生み出してしまうのは、企業の組織文化であり、組織的な体質の可能性はあると思います。
今回の小野薬品が組織的にどうであったかは分かりません。
贈収賄をしていた営業マンは、何故この贈収賄をさざるを得なかったのか
上司ら支店長からのプレッシャーは適切であったのでしょうか?
あなたの上司のコンプライアンス意識は大丈夫?
営業所長、営業支店長、営業本部長が営業マンだった頃、何でもアリの時代だったことは事実です。
あなたの上司のコンプライアンス意識は大丈夫ですか?
コンプライアンスを無視した営業マンを営業所長にしている企業であると要注意だと思います。
それは「企業体質」「組織体質」である可能性があるからです。
そのような体質が、今回の「小野薬品贈収賄」の事件につながるのです。
これからの時代、ちょっとしたコンプライアンス違反が重大な損失に繋がっていくのです。
「これぐらいなら大丈夫」という違反でも、懲戒解雇・罰金を被る可能性があります。
それでも会社は守ってくれません。トカゲの尻尾切りを行うだけです。
コンプライアンスに甘い組織に所属しているのであれば、転職をススメます。
決して大袈裟な話ではなく、企業体質・組織体質が悪い会社だからです。
会社を変えるのは、僕、私、アナタ、ミンナ

このような考えは捨てた方が良い時代です。
10年前なら許されていたことも、今の時代は違います。
個人のコンプライアンス違反で、企業は大きな損失を被る時代になりました。
まずは自分の意識を変えて、自分を守る。
身近な人のコンプライアンス違反を注意する。
企業体質が腐っているならば転職も選択肢の一つ。
事業本部長がビジネス経験が豊富で、さまざまな経歴の人がいる組織、ダイバーシティが実現されている組織が理想です。
一度、自分と周囲の人間、組織をしっかり見つめ直してください。
それが、この事件が教えてくれる教訓だと思います。
