製薬会社マーケターが病む瞬間5選|現役マーケターが感じたリアル

「MRからマーケティング職に行けば、もっと自由で華やかな働き方ができる」

昔の私は、本気でそう思っていました。

実際、MR時代は毎日数字に追われ、医師面談に振り回され、車の中で昼食を食べる生活でした。

だから、

「マーケ職になれば、もっと戦略的でスマートな仕事ができる」
「年収も上がるし、働き方も改善する」

そんな期待を持っていました。

しかし、実際に製薬会社のマーケティング職に異動して最初に感じたのは、

「これはこれで、かなり精神的にきつい…」

ということでした。

もちろん、MR時代とは違う面白さもあります。

全国施策を考える。
KOL戦略を組む。
市場分析を行う。
ブランドの方向性を決める。

やりがいは大きいです。

ただその一方で、マーケティング職特有の“見えないプレッシャー”があります。

しかも厄介なのは、MR時代のように「頑張れば何とかなる」という世界ではないことです。

頑張っても売上が落ちる。
施策を打っても反応がない。
会議で否定される。
全国からクレームが来る。

気づくと、心が削られていきます。

今回は、現役で製薬会社マーケティングを経験して感じた、

「製薬会社マーケターが病む瞬間5選」

を、かなりリアルに書いていきます。

これからマーケ職を目指すMRの方、
今まさに苦しんでいるマーケターの方にとって、
少しでもリアルな参考になれば嬉しいです。

MR時代のリアルについては、こちらの記事でも詳しく書いています。

▶︎ MRがきつい理由5選|製薬会社勤務で感じたリアル


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1. 全国売上が落ちた朝の「空気」が重すぎる

月曜の朝。

PCを開く前から、少し嫌な感覚がある。

前週の売上速報が出る日です。

特に大型製品を担当していると、この瞬間の緊張感はかなり独特です。

MR時代は、自分のエリア数字が悪い時に胃が痛くなりました。

でも、マーケターになると違います。

「全国」です。

北海道から沖縄まで、全部の数字が自分に返ってくる。

しかも怖いのは、“理由が分からない下振れ”です。

競合の動きなのか、
市場要因なのか、
施設採用なのか、
営業現場の動きなのか。

数字だけが突然落ちる。

そして数分後、
Teamsが鳴り始めます。

「今月厳しいですね」
「何か施策ありますか?」
「競合にかなり流れてます」

この空気が、本当に重い。

特に外資系だと、さらにプレッシャーがあります。

グローバルとの会議。
アジアリージョンへの説明。
上司からのプレッシャー。

会議では冷静を装います。

でも、内心はかなり焦っています。

しかもマーケの怖いところは、
「自分で現場に行って数字を作れない」ことです。

MR時代なら、
「今日は絶対3件面談取る」
みたいな行動で取り返せる感覚がありました。

でもマーケは違う。

施策を出しても、反応が出るまで時間がかかる。

つまり、
“すぐ挽回できないストレス”
が常にあります。

あれは、じわじわ精神に来ます。


2. 会議で施策を全否定された瞬間

これはマーケターあるあるだと思います。

数週間かけて準備した施策。

市場調査も読んだ。
競合分析もした。
代理店とも何回も打ち合わせした。

やっと完成した。

でも会議で、

「それ、本当に意味あります?」

の一言で空気が変わる。

しかも製薬会社のマーケ会議って、
かなり独特です。

営業部門、
メディカル、
薬事、
法務、
上層部。

全方向から意見が飛んでくる。

特に精神的にきついのは、

「誰も代案は出さないのに、否定だけされる」

時です。

これはかなり削られます。

私も昔、全国講演会施策を提案した時に、

「費用対効果が見えない」
「結局何を変えたいの?」
「営業現場が動かないと思う」

とかなり厳しく言われたことがあります。

会議後、
誰もいない会議室でPCを閉じながら、

「何週間も考えたのにな…」

と思ったのを覚えています。

マーケターは、
“自分のアイデアを否定される仕事”
です。

これ、実はかなりメンタルに来ます。

特に真面目な人ほど病みやすい。

なぜなら、
施策=自分自身
みたいになってしまうからです。

でも実際は、
マーケで一番大事なのは、
「否定されても、また出す力」
なのだと思います。

これは本当に必要です。


3. 営業現場との温度差を感じた時

マーケターになると、
「全国戦略」を考えるようになります。

でも、現場はそんなに単純ではありません。

例えば、

「この患者像を訴求していきましょう」
「このメッセージを徹底しましょう」

と本社では綺麗に整理される。

でも現場に行くと、

「いや、それ今そんな状況じゃないです」
「先生そこ興味ないです」
「競合の方が強いです」

と普通に言われます。

これが結構きつい。

特に、元MRマーケターほど悩みます。

なぜなら、
現場の苦しさが分かるから。

だから、
「もっと現場に寄り添いたい」
と思う。

でも一方で、
会社としては全国統一メッセージが必要。

この板挟みになります。

学会会場でMRから、

「正直、この資材ほとんど使ってないです」

と言われた時は、
かなりショックでした。

徹夜で作った資材だったからです。

ただ、その時に気づいたのは、

「マーケが作りたいもの」

「現場が使いたいもの」
は違うことがある。

ということでした。

これは本当に難しい。

だから、強いマーケターほど、
現場を見ています。

会議室だけではなく、
実際の医局、
外来、
学会、
面談。

そこに答えがある。

逆に、
現場感覚を失った瞬間、
マーケ施策は急激に弱くなると思います。

実際のマーケター業務については、こちらの記事でも1日の流れをかなりリアルに書いています。

▶︎ 製薬会社マーケティング職のリアル|MRから転職した私の1日を全部公開


4. 「24時間仕事が頭から離れない」状態になる

これが一番地味に危険かもしれません。

MR時代は、
車を降りればある程度切り替えができました。

でもマーケ職は違う。

ずっと考えてしまう。

競合の新データ。
KOLの発言。
市場シェア。
次回講演会。
営業戦略。
予算。
グローバル会議。

休日でも頭が動いている。

家族といても、
どこかで仕事を考えている。

夜、急に、

「やっぱりあの施策まずかったかも」

と思い出す。

そしてスマホで資料を見始める。

これ、かなり危険です。

マーケ職は、
“身体”より“脳”が疲れる。

しかも製薬業界は、
競争環境が激しい。

競合会社の講演会情報、
学会発表、
新薬、
適応追加。

全部がプレッシャーになります。

特にブランド責任を持ち始めると、
精神的負荷はかなり大きい。

売上、
市場シェア、
戦略。

全部が自分事になる。

だから、
真面目な人ほど、
仕事と人生の境界線が消えます。

これは本当に注意した方がいいです。


5. 「この業界、この先どうなるんだろう」と急に不安になる

これは40代以降で急に来ます。

製薬業界は、
昔ほど絶対安定ではありません。

大型品の特許切れ。
リストラ。
早期退職。
営業縮小。
AI活用。
外資再編。

色々起きています。

マーケターになると、
業界全体が見える分、
逆に不安も増えます。

特に怖いのは、

「自分の専門性って、社外で通用するのか?」

という感覚です。

社内では、
ブランド戦略、
KOLマネジメント、
市場分析、
講演会企画、
販促資材。

色々やっている。

でもふと、

「これ、他業界で通用するのかな」

と思う瞬間がある。

実際、私もあります。

特に深夜、
資料作成が終わった後とか。

急にキャリア不安が来る。

でも逆に言えば、
この不安があるから、
学び続けるしかない。

AI、
データ分析、
英語、
マーケティング、
ヘルスケア業界理解。

結局、
変化し続ける人しか残れない。

これは最近かなり感じています。

将来のキャリアに不安を感じている方は、こちらの記事も参考になると思います。

▶︎ MRの市場価値はどれくらい?年収・転職難易度・キャリアのリアルを解説

▶︎ MRからの転職先おすすめ5選【年収・働き方で後悔しない選び方】


製薬会社マーケは「華やか」だけではない

SNSを見ると、
製薬マーケは華やかに見えるかもしれません。

でも実際は、

売上プレッシャー

社内調整

会議

精神的負荷

孤独感

かなりあります。

ただ、それでも面白いのは、

「自分の考えた戦略が全国に影響する」

からです。

MR時代とは違う面白さがある。

苦しいですが、
やりがいも大きい。

だから私は、
今でもこの仕事を続けています。

もし今、

「マーケ職つらいな…」

と思っている方がいたら、
それはあなただけではありません。

多くのマーケターが、
表では平静を装いながら、
裏でかなり悩んでいます。

でもその悩みは、
本気で仕事をしている証拠でもあると思います。

そして、
現場を理解し、
人の感情を理解し、
苦しみながら考え続けたマーケターほど、
最後は強い。

私はそう感じています。

もし今、

「MRを続けるべきか悩んでいる」
「マーケ職に興味はあるけど不安」
「製薬業界の将来にモヤモヤしている」

そんな方は、こちらの記事も読んでみてください。

▶︎ MRからの転職完全ロードマップ【未経験でも失敗しない7ステップ】

▶︎ MRから転職して後悔する人の特徴5選【失敗しないためのポイント】

▶︎ 外資製薬 vs 内資製薬 どっちが良い?年収・働き方・安定性で徹底比較

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