【製薬・MRブログ】東洋経済「製薬 大リストラ」をチェックして現実を見よ
(更新日:2020年12月15日)

このような疑問に対して、読んで欲しい記事が今週の「東洋経済」。
ご家族にも読んでほしい一冊に仕上がっております。
✔︎ 本日の内容
- MRのリストラは続くのか?
- 生き残るためには?
✔︎ 本記事の信頼性:僕のこと
私は、現在下記のテーマについて情報発信しております。
僕は医薬品メーカーの本社業務の管理職です。
スタートはMRでした。MRとしてのキャリアはこちらです。
✔︎ 僕のMR経験
2021年、医薬品メーカーのリストラは続くのでしょうか?
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なぜ製薬会社は厳しい状況に追い込まれているのか?

長期的にみると、日本における製薬会社の立場は厳しいです。
日本における製薬会社の立場が厳しい理由
- 大型新薬の減少:生活習慣病の新薬からの転換
- 薬価の引き下げ:高齢化社会の煽り
- ジェネリック医薬品の切替促進
- 諸外国より圧倒的に多いMR数
- 高い給料:国内大手医薬品メーカーは平均年収1000万円
これらの理由が挙げられております。
① 大型新薬の減少
ここ10年で日本の医薬品メーカーは大幅なビジネスモデルの転換を迫られております。
10年前までは、患者数が多い生活習慣病(高血圧・糖尿病・高脂血症)に大型新薬が投入されておりました。
これらの薬はジェネリックへの切替えられ、スペシャリティ・オンコロジー領域へとシフトしております。
✔︎ 2011年 医療用医薬品 国内売上ランキング
- アリセプト(アルツハイマー病)
- ブロプレス(高血圧)
- デュオバン(高血圧)
- リピトール(高脂血症)
- モーラス(湿布剤)
- オルメテック(高血圧)
- プラビックス(抗血小板薬)
- タケプロン(胃薬:PPI)
- レミケード(関節リウマチ、自己免疫疾患)
- リュープリン(ホルモン剤)
✔︎ 2019年 医療用医薬品 国内売上ランキング
- キイトルーダ(抗がん剤)
- アバスチン(抗がん剤)
- リリカ(疼痛治療薬)
- オプジーボ(抗がん剤)
- ネキシウム(胃薬:PPI)
- リクシアナ(抗凝固剤)
- タケキャブ(胃薬:PPI)
- タグリッソ(抗がん剤)
- サムスカ(利尿剤)
- イグザレルト(抗凝固剤)
近年は、抗がん剤のような大病院で処方されるような薬剤が、医薬品メーカーの主力品になっております。
高血圧や高脂血症の薬剤は、後発品が主流になっております。
② 薬価の引き下げ
ご存知のように、医薬品の価格は国によって決められております。
薬価の改定は、これまで薬価改定は2年に1回のペースで行われました。
薬価改定により薬価が引き下げられると、自動的に売上がダウンになります。
企業にとっては薬価改定はダメージの象徴です。
例えば「500億円の売上の薬剤の薬価が10%ダウン」になれば、自動的に50億円が消滅するのです。
この薬価改定が2021年から毎年改定になります。
さらに市場拡大再算定も頻繁に行われております。
これは「予想を超えて売れてしまった薬」の薬価が大幅に引き下げられてしまうのです。
オプジーボの市場拡大再算定が有名です。
✔︎ オプジーボ100mgの薬価の推移
- 2014年9月:72万9849円
- 2017年2月:36万4925円(緊急薬価改定:特例拡大再算定)
- 2018年4月:27万8029円(用法用量変化再算定)
- 2018年11月:17万3768円(用法用量変化再算定)
市場が拡大するに連れて、薬価が引き下げられ売上ダウンのリスクがあるのです。
社会保障費の増大を抑制する必要があるため、適応拡大により予想していたピークセールスを大幅に超える売上をすると、薬価は下げられてしまうのです。
③ ジェネリック医薬品の切替促進
2010年ごろまでは、新薬の特許が切れても後発品に切り替わることも少なかったです。
現在は、新薬のパテントが切れると同時にジェネリック医薬品に切り替わる時代になりました。
今や後発品が登場すると1ヶ月で60%切り替わると言われております。
2010年頃までは、日本の後発品の数量ベースのシェアは40%未満でした。
今や後発品の使用割合は約80%に達するのです。
医薬品メーカーは継続的に新薬を投入していかないと生き残ることはできないのです。
④ 諸外国より多いMR数
医薬品メーカーにとって、会社の売上を担っている営業部隊がMRです。
会社にとっては戦力の一つである一方で、会社を圧迫する人件費でもあるのです。
人口あたりのMR数で見ると、日本のMR数は突出して多いのです。
✔︎ 諸外国のMR数
- 日本:56,000人
- アメリカ:92,000人
- イギリス:10,000人
- フランス:23,000人
- ドイツ:13,500人
人口比で換算すると、日本はアメリカの1.5倍のMR数、日本はイギリスの2.7倍のMR数です。
「日本はMRの数は多いのではないか?」という疑問はこれまでも投げかけられております。
この疑問の解消が行われてるのです。
⑤ 高い給料
製薬会社の社員の給料は高いです。この給料に見合った仕事をしていない人も多いです。
大手医薬品メーカーの40歳の年収は1000万円とも言われております。
✔︎ 製薬会社の平均年収
- 第一三共:1126万円
- 武田薬品工業:1091万円
- アステラス製薬:1088万円
- エーザイ:1037万円
- 中外製薬:1017万円
外資系医薬品メーカーの平均年収も同様かと思われます。
これだけ高い平均年収のMR。
新型コロナウイルスの影響で、毎日ちょこっとメールをしているだけで年収1000万円もらっている人もいるのです。
大リストラ時代 生き残るためには?
このようなMRリストラの嵐が吹き荒れる中、どのような行動を取ったら生き残ることができるのでしょうか?
僕が考える方法はこの2つです。
- 会社の中でピカイチに評価される
- 副業をする:会社からの収入から脱却する
会社の中でピカイチに評価されるために

会社で評価されていない人、どのようにしたら評価されるのでしょうか?
「キホンのキ」を学ぶために、この本がオススメです。
ここに書かれていることを全部実践できていなければ、このポイントは抑えてみては?
副業をする
会社からの収入に依存するから幸せになれないのです。
収入源を増やしていくことが、2020年代の「精神安定剤」です。
ぼくはビジネスマンはどんどん副業をした方が良いって考えです。
目次 1 【製薬・MRブログ】サラリーマン副業のススメ2 サラリーマン副業のススメ3 サラリーマンの副業 5選3.1 ①…
まとめ
今回は、MR大リストラ時代というテーマの記事を書きました。
大リストラ時代を迎えた背景を見ると、この流れは今後も続いていくことが分かると思います。
そのためには
- 会社に評価され、必要とされる人材になる
- 副業のすすめ:会社からの収入依存からの脱却
だと思います。
武田薬品が大リストラを断行した理由の一つに、「新型コロナウイルスにより活動できないMRを切った」という噂もあります。
新型コロナウイルスの影響は2021年も続くでしょう。
やるべきことは、先手先手を打つことではないでしょうか?